鍋島直大(なおひろ)は、
「古式から洋式の教え」を歌にして娘に残しました。
・礼法は、いづこの国も かはりなし
ゆづる心を 本とこそ知れ
・夫婦は、馬車に乗るとき
妻は右 夫は左と かねて知るべし
・女子は、貴人の前に 礼するに
胴はまげても 首はまげるな
・物くうに、ホークナイフは 揃え置け
開きておくは いなかなものなり
・食卓は、右にコップに パンは左
中はメニューと おして知るべし
・立食は、まず貴婦人にすすむべし
われはおくれて賞かんすべし
・朝拝は、婦人の服はデコルテー
長きトレーンを引ぞ礼なり
・祝盃は、げこといえども一杯は
つぎて祝詞を言うぞよろしき
・われ先に 貴き人の とらぬまに
ナプキンとるは無礼なりけり
こうして鍋島の姉妹は教育を受けられて、
世界に通じる貴婦人となられ、
海外からも認められれるようになられました。
秩父宮妃殿下勢津子様も
梨本宮伊都子様も
祖母 松平俊子も、
海外に精通されていた鍋島直大の教えがあればこそです。