おしぼりの文化

もともとおしぼりは、外と内の境界を認識するものとして、旅籠で用意された水桶と手ぬぐいから発展したものです。布に染み込んだ思いやりです。冬の寒いときには温かなおしぼりを、夏の暑いときには涼しいおしぼりを提供するのは、四季のある日本だからできることです。

このサービスをいち早く提供したのは、外国人向けに何か日本らしいおもてなしができないかと考えて、昭和29年に東京ーサンフランシスコ線に採用した日本航空の国際線でした。

日本の茶の心は、お客様の装いに添い、季節に合わせたお湯をととのえ、夏は涼しく、冬は暖かくおもてなしをすることです。何か始めるときには一呼吸いたします。手紙を書くときにでも、拝啓、時候挨拶から本題にはいります。それらが、日本の文化です。

その心から、外からいらしたお客様に、ホッとして戴くために、心地よいお時間を

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